2021年1月1日になりました!
新年明けましておめでとうございます!
これからゆるくブログを始めようと思います。
まずは週一回くらいで継続できるように頑張ります!
読んでいてわかりにくい表現や箇所があれば聞いてください。少しづつですが修正していきます!
ちなみに図はグラフはわかりやすいように「病気が見える」からの引用を多くしています!
また、医療従事者の方々で手伝っていただける方がいらっしゃいましたがぜひご連絡ください!
今後は循環器分野だけでなく幅広い分野でやっていこうと思っています!
それではよろしくお願いします!!
【循環器総論-1】
循環器総論―心臓の解剖
これから循環器の講座をやります!
まずは基本的な解剖からやります。
次の四つがわかっていれば最低限の解剖を身につけることができます!
- 心臓の中にある4つの腔
- 心臓の逆流防止弁
- 心臓の周りにある動脈(冠動脈)
- 心臓を動かしている電気の通り道(刺激伝導系)
1 心臓の中にある4つの腔
心臓は4つの腔(くう)に分かれており、拡張と収縮を繰り返すことで、体中に血液を循環させる、ポンプのような役割をしています。
全身から戻ってきた血液(静脈血)は右心房から右心室へ戻り、肺動脈から肺に送られます。肺で酸素を受け取った血液(動脈血)は左心房から左心室へ送られ、大動脈を通って全身をめぐり、酸素を届けます。
この一連の動きは休むことなく、1日におよそ10万回も繰り返されています。
心臓の大きさは人の握り拳大よりやや大きく、成人で250mg−300mg程度あります。
- 右心房―全身からの血液が戻ってくる場所であり、右心室へ送る役割があります
- 右心室ー右心房からの血液を肺へ送る(肺循環)役割があります。
- 左心房ー肺からの血液が戻ってくる場所であり、左心室へ送る役割があります。
- 左心室―左心房からの血液を全身へ送る(体循環)役割があります。
2 心臓の逆流防止弁
心臓の中には血液の流れを一方向に維持し、逆流を防止するために逆流防止弁があります。
- 三尖弁ー右心房と右心室の間にある逆流防止弁。前尖・中隔尖・後尖に分かれており、二次性の弁膜症が多いです。
- 肺動脈弁ー右心房と肺動脈の間にある逆流防止弁。前尖、右尖、左尖に分かれ、先天性疾患が多いです。
- 僧帽弁ー左心房と左心室の間にある逆流防止弁。前尖、後尖に分かれ、動脈硬化により弁膜症になります。
- 大動脈弁―左心房と大動脈の間にある逆流防止弁。動脈硬化により弁膜症になりやすく、高齢化に伴い非常に多くの患者がいます。
次に解剖学的疾患として心臓弁膜症をみていきます。
心臓弁膜症とは
心臓にある逆流防止弁に障害が出て本来の役割を果たせない状態のことです。
心臓弁膜症には大きく分けて以下の2タイプがあります。
- 「狭窄」―弁の開きが悪くなって血流が妨げられている状態です。
- 「閉鎖不全症」―弁の閉じ方が不完全であり、常に開いている状態です。
詳しくはまた、今後説明します!
今はそんな病気があるんだ!くらいで大丈夫です!
3 心臓の周りにある動脈(冠動脈)
心臓の周りには心臓に栄養を送るための血管があります。心臓から出た直後の大血管から出ている血管であり、大きく分けて3本の血管があります。
1. 右冠状動脈―心臓の右側を通っている大きな血管
左冠状動脈(本幹)―心臓の左側を通っている大きな血管、出てすぐに2.左回旋枝、3.左前下行枝に分かれます
- 狭心症―冠動脈が狭くなり、血流が血管の先まで流れなくなり心筋(心臓の筋肉のこと)が虚血を起こすこと。可逆性であり、血流が再開すれば元に戻る。
- 心筋梗塞―冠動脈が閉塞し、血流が完全に遮断されることにより心筋が壊死すること。壊死した心筋は不可逆性であり、血流が再開しても動きは戻らない。
冠動脈のどの部分が狭窄しても狭心症といる症状が、閉塞すると心筋梗塞が発症します。
治療に関しては内科的治療、外科的治療があり、さまざまな病態に対して内科医と外科医が話し合って決めています。
- 内科的治療―薬物治療、カテーテル治療
- 外科的治療―冠動脈バイパス手術
天皇が受けた治療は冠動脈バイパス手術です!
順天堂大学の天野先生によって行われ、無事に手術終了し、現在も健康に過ごされています!
4 心臓を動かしている電気の通り道(刺激伝導系)
心臓は心筋と呼ばれる筋肉の塊です。それ自体では動くことはできないため、絶えず電気が流れている状態です。
電気が流れることによって筋肉(心筋)は収縮します。心臓が収縮することによって心臓の中(心腔内)の血液を全身へ送ります。
心臓の中でどこにどのような順序で電気が流れるかを示したものが刺激伝導系です。
- 刺激伝導系:自ら活動電位を反復して発生させることができる特殊な筋繊維(特殊心筋細胞)からなる一連の通り道のことです。心房・心室の壁を構成する固有心筋とは区別されます。
*電気の流れを体表から確認したものが心電図となります。
- 洞結節―正常な状態であれば刺激伝導系の中で最初に活動電位を発生させる場所
- 房室結節―洞結節からの電気信号を集め、時間差を作ってHis束に続けます。心房と心室の間をつなぐ唯一の電気の道りです。
- His束(ヒスそく)―右脚・左脚―Purkinje繊維(プルキンエせんい)
心室の中の刺激伝導系であり、心房内と比べて非常に早く伝導します。右脚・左脚に分かれて、左右心室を同時に収縮させます。その後、Purkinje繊維により心筋内の隅々まで収縮させます。
以上が大まかな心臓の解剖になります。
お疲れ様です、最初からわからない言葉が多くて大変だったと思いますが何度も出てくるので少しずつ覚えていってください!
まとめ
- 心臓の中にある4つの腔
- 心臓の逆流防止弁
- 心臓の周りにある動脈(冠動脈)
- 心臓を動かしている電気の通り道(刺激伝導系)
各論の分野でこれらの疾患を見ていきたいと思います
- 心臓の中にある4つの腔→心筋症
- 心臓の逆流防止弁→弁膜症
- 心臓の周りにある動脈(冠動脈)→冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞)
- 心臓を動かしている電気の通り道(刺激伝導系)→不整脈
それでは今日はこれで終わります。お疲れ様でした。
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